タモリ

俺、この疑問、今日は半藤さんに聞きたいんですけど、この戦後の疑問が解ければ、あとの歴史はどうだっていいんで、僕にとっては。これ、不思議なのは、終戦って言いますけど敗戦ですよね。まあ正確に言えば敗戦ですね。で終戦と言う訳ですよね。あれは占領軍ですよね。ええそうです。でも進駐軍と言いましたね。進駐軍と言いましたね。マッカーサーは、敵国から乗り込んできたのに、帰る時はみんなで涙流して、おやじ呼ばわりの感じがあるんですよ。それを、どうやって。負けたのに、敵国なのに、すごい味方に変えていくのは、日本人の一体どういう才能なのか。 ** 僕、あの、この堺君とかほかの皆さんとは違って、あるものを、言葉を、全部信用してませんから。それを解体したいんですね。コミュニケーションも解体したいんですよ。え?どういう事ですか?その、いわゆる言葉っていうのは、意味ですから。で、意味の連鎖が社会の秩序とか価値になってる訳です。それを解体すれば、なにも意味がなくなってくるわけですよね。意味の連鎖というのは非常に重いものです。人間にとって。なぜその解体したいんですか?みんな秩序があった方が動きやすいし、生きやすいど。僕らの上の世代の、重苦しい文化の雰囲気でしょうね。重いものがいい、暗いものがいい、言葉には意味があるとか、いうのの反発でしたね。ですから、赤塚不二夫もその反発じゃなかったと思うんですけどね。ああいう、ひたすら、ひたすら意味がないですよね。